“血液”透析患者の1日
これから血液透析を必要とされる方には、どのような日々を過ごすのか不安な方もいらっしゃると思います。実際に透析を始められる場合、多くの方は週に3回病院に通うことになります。
1週間のうちの少なくない割合を過ごすことになる血液透析の時間、いったいどのようなものなのか事前に知っておきたい方は多いんじゃないでしょうか。 こでは、簡単に血液透析の流れを、ある患者の1日として例をあげて説明します。あなたの透析ライフのご参考になればさいわいです。 ※以下の内容は当院にて血液透析を受けられる場合を想定しています。また、スケジュールの中に出てくる時刻や手順等はあくまで一例です。実際には各人によって違いがありますのでご了承ください。
スケジュール(モデルケース)
08:30 来院・着替え
ロッカー室で透析用着衣に着替えます。体重測定では前回までの数値と比べるために、服装を前回と同じものにする必要があります。着るものは、なるべく袖が上がって腕が出しやすい服、診察がしやすいように前が開きやすい服装をお勧めします。
09:00 体重測定
先着順で体重測定を行います。9時からスタートです。また月に何回かは体重測定の前にレントゲン・エコー・心電図などを行います。
体重測定やその他測定した結果は、透析管理システム「ダイアコム」に入力され、きっちりと体調を管理していきます。
体重測定が終わると、指定のベッドについて看護師の指示があるまでくつろぎます。
09:15 透析開始
看護師がベッドにきて血圧測定をし、特に問題がなければ穿刺(せんし)をおこないます。看護師の指示に従って、リラックスしていれば大丈夫。穿刺が終わるといよいよ透析の開始です。
- 透析にかかる時間は、人によってちがいはありますが、原則4時間、だいたい3時間から4→5時間ほどのあいだです。
その間、あなたは安静にしてベッドに横になっているだけです。体調によっては気分が悪くなる場合もあるかもしれませんが、看護師が常にあなたの透析状態をチェックしているので安心してください。 - 各ベッドの上部にはテレビが設置してあります。またビデオも見られます。テレビ番組やお気に入りの映画を鑑賞するのがいいかもしれません。(音声はイヤホンで聴くようになっています。)
- 手に穿刺をしているときは、空いてる手でできることなら透析中の時間をどんな風に過ごしていただいてもかまいません。ただし、「ベッドに横になって安静に」が大前提。携帯電話は禁止です。
13:00透析終了間近
透析終了時間の間近になると透析装置のタイマーがなります。
13:15透析終了
終了時間になると看護師が透析後の処置に来ます。指示に従ってラクにしていてください。止血のためにしばらくはまだベッドで待機する必要があります。
13:30 体重測定
止血が終わると、体重測定です。透析前と透析後の体重を比較します。特に問題がなければこれにて透析は終了です。
13:40 昼食(希望者のみ)
希望者には、透析後に有料で食事を用意いたします。栄養バランスのとれたおいしい食事をゆっくり召し上がってください。透析中の血圧が安定しているなどの条件を満たせば、医師の許可のもと透析中にお食事を召し上がっていただくことも可能です。
ちょっと休憩も・・・
院内には透析患者の方に無料でお使いいただけるマッサージチェアやソファを設置しています。透析後は体力が消耗している方も多いと思うので、院内で少し休んでいかれるのもいいでしょう。
帰宅
ロッカー室で着替えを済ませたら、帰宅です。上でも書きましたが透析後は体力が消耗している場合がありますので、帰路は十分にお気をつけて帰ってくださいね。
おうちに帰ってから(あるいは仕事に戻ってから)も、あまり無理をしないで、ゆったりと過ごしてください。
長い時間、おつかれさまでした。